材木は表面に傷や汚れがあっても削ると綺麗になります。特に昔の人は家を解体した際に出た端材を保管している人は以外に多く、軒下や床下にそれらしきを見かける事があります。私も支給された材で家具や木製品を作る事があります。 今回のご依頼はお仏壇です。詳しくはお聞きしませんでしたが、支給された材料は遺品の様です。
「お仏壇に活かしてほしい」と、メールに添付された画像は、タモの玉杢と組子でした。 杢は縮れ杢と玉杢が入り混じった素晴らしい材です。ただ、お仏壇全体に使うには少々足りません。挽割って練り合わせる必要があります。玉杢の玉に見える所が飛び易いので、切削加工は経験と丁寧な仕事を必要とします。
もう一点の組子です。障子の一部か欄間辺りに使われていた感じです。細かく丁寧な仕事をしています。同じ木工業でも家具屋と建具屋に別れ、建具屋の中でも組子を製作している職人は別の分野に位置しますので、木工屋もひとくくりには出来ません。
さて、次回はちょいとばかり面白いお話ですのでお付き合いください。・・・・・・・続く
2021/1/10