手作り家具の製作と販売

■欅の囲炉裏テーブルをオーダーで作るお話 その弐■

さて、時間をかけて乾燥した部材の加工に入ります。部材の加工だけでも数日かかりますが、木工家にとって厄介なのがせっかく平面や直線出しをしたのに、組み立てる前に部材が反ったり曲がったりする事です。1日の仕事終わりには部材の両面に空気が当たる様に立て掛けて帰ります。両面を同じ環境にすることで反りや曲りを極力減らすことが出来ます。

 

薄く挽いた鏡板は反りやすいので素早く框(フレーム)にはめ込みたいところです。乾燥が不十分でも反りやすいし、癖のある木目や若い木も反りやすいです。だって木ですもの。

板は木が反ると書きますからね!

この様にはめ込んで箱型にしてしまえば一安心です。

あまり聞きなれない言葉ですが居職(いじょく)なる言葉があります。
自宅ですわって仕事ができる職業の事を言います。私の場合ほぼ立って仕事をしますがそれに当てはまります。コロナ禍で大変な中、人に合わず工房でボチボチ仕事が出来る事はありがたい事です。

今回の囲炉裏はテーブルでも座卓でもご使用頂ける設計です。

また、お客様のご要望で蓋の部分にガラスを使いました。これは灰に描いた紋様を愛でて楽しむ為です。なかなか乙ですな。

さてだいぶ形になって来ました。

では又参話でお会いしましょう。

壱話 弐話 参話
2021/06/10………………続く