手作り家具の製作と販売

■屋久島にソファーを届けるお話 その五■


今年の8月は酷暑が続いています。

日本の夏は35度を超える事が当たり前の様になっています。工房内の温度も体温と同じ位になります。

長野県は涼しいイメージがありますが平地は何処も熱いです。朝夕涼しくなるので何とかしのげますが。それにしてもオンボロ工房は暑すぎる・・・。

さて、うだるような暑さの中、木取り加工を終え、ホゾ組加工を経て組立工程に入っています。

このベンチの要が赤丸部分です。一番負荷が加わる部分で絶対に壊れてはいけない組手部分です。
通常は二枚ホゾで十分なのですが今回は念を入れて込栓処理をしました。これによりより強固な接合が完成します。

それにもう一つ強い味方がおります。決して見える事は有りませんが、接着剤です。建材メーカーとして知られるアイカ工業の物です。アイカと言えばポリ板など化粧合板のイメージが強いのですが、戦前から航空機の木製プロペラ用接着剤を製造しており実は接着剤では絶対の自信を持っています。と、営業マンが言っていました。

以前も同じアイカの2液性のウレタンボンドを使用してましたが、今回は初めて使う1液性のウレタンボンドWX-573です。我々プロの木工家の中でもあまり知られていませんが、多分世界一強固な木工用接着剤だと思います。

座面にアームレストが付きだいぶ形になって来ました。これに布のファブリックが乗るので座面のスノコ部分は残念ながら殆ど見えませんが。

 

8月は桜島の噴火警戒レベルの引き上げと台風15号による黒島の住宅被害など鹿児島地域に甚大な被害をもたらしています。自然災害なのでどうしようも出来ませんが、ただただ祈るばかりです。

   

さて、9月はファブリックの発注をして背もたれ部分の加工です。酷暑の中作業もお話も続きます・・・・。

 
2015/8/26・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく