無事 色見本のサンプルもNYに届き、何とか一発で色が決まりホッと一安心。が、しかし、まだ煮詰めなければいけないことが・・・。
たいがいの物質は伸びたり縮んだりするんですね、鉄でも樹脂でも。これが曲者で、特に木材ってヤツは熱で収縮する以外にも湿度でも相当に動くのです。 動くと言うのは「ねじれ」たり「割れ」たり「反っ」たりくっ付いていた所に隙間が出来たり。 環境の違うニューヨークに送るにあたり木材の管理ってやつを相当にシビアにやらなければいけないんですよ。で、スコフィールドさんにもちょいとお聞きしたんですが、冬の乾燥度は半端じゃないらしいんです。毎日ローションを塗らないとガビガビになるらしいんです。
それで少し調べたのだが、以下の文献。 【気候:夏はとにかく暑熱が厳しく(気温が摂氏40度近くになる場合もある)、冬は凍える程寒い(気温が摂氏マイナス10度以下)極端な気候です。春先から花粉が飛び、当地に来てから花粉症に苦しむ人も多いようです。夏の紫外線は強力です。冬場は、寒さに加えすっかり乾燥し、乾燥による皮膚症状(乾燥性皮膚炎)や咽頭炎(乾燥性咽頭炎)に悩まされる人が多く見受けられます。冬場の加湿器は必需品です。】 ひょえーーーてな感じだ 私は日頃木材の乾燥には十分心がけているのですが、しかし今回の敵は相当強力である事に間違いなさそうです。 家具や建具なんて ある程度の経験や技術があり時間をかけて丁寧にやれば大概の職人は良いものを作れるんですね。でも以外に乾燥に気をつけていない職人も多くてね・・・(T_T)
そんなニューヨークの乾燥野郎に立ち向かうべく、今回は注文頂いたと同時に荒木取りをして乾燥庫に入れました。
材料はもともと人工乾燥している物を購入するんですが、こうして実寸に近い寸法で小割して乾燥庫にいれ、ニューヨークで何百年も耐えていただく試練をしている材料達です。
最終的には含水率8%以下になるうように・・・、乾燥庫さん頑張れ。
ちなみに右の画像はモイスチャーメーターという物で木材中の水分を計測もする機械です。アメリカより通販で購入しました.。う〜ん世界はリンクしてる。 そんなわけで4話はニューヨークの気候から木材の乾燥に触れてみましたが、いかがでしたか? それでは最後に3月17日スコフィ−ルドさんから頂いたメールの一文をご紹介して、次回 又。 「今日は一日よこなぐりの雪が降り、大変な思いをして外出してきました いまはセントラルパークも雪が積もってます。」 04/3/22 ・・・・・・・・・つづく